技能実習制度から育成就労制度へ
2027年4月より、「技能実習制度」にかわって「育成就労制度」が施行されます。
※新制度の開始から3年間は「移行期間」で、2030年3月末までは、現行の技能実習制度による新規受け入れも一部認められる見込みです。

「育成就労制度」は、育成就労産業分野において特定技能1号の技能を有する外国人を育成するとともに、産業分野の人材不足解消を目的としています。
「技能実習制度」は、人材育成を通した国際貢献が目的の制度だったため、技能実習修了後は帰国するのが基本となっていました。
しかし「育成就労制度」では、修了後には特定技能1号への移行がスムーズに行える枠組みとなっています。
移行期のスケジュールと対応方針
技能実習制度から育成就労制度への移行は、法改正の施行に伴い段階的に進められます。◆スケジュールの目安
・施行開始:2027年頃
改正法の施行に伴い「育成就労制度」が本格スタートします。
・経過措置(3年間の猶予期間):
施行前に「技能実習」として入国した実習生は、実習期間終了まで(最長3年間)は従来の技能実習計画のまま実習を継続可能です。
◆当組合としての対応方針
・新制度への迅速な適合: 監理支援機関としての新基準に適合し、法令遵守(コンプライアンス)を徹底した体制を整備しています。
・受入企業様への転籍対策・環境改善サポート: 人財が定着する職場づくり(労働環境・教育体制・日本語サポート)を企業様と共に推進します。
・育成・教育の強化: 特定技能1号・2号へのステップアップを見据え、日本語教育や技能検定受検のサポートを強化します。
技能実習制度と育成就労制度

◆技能実習制度
技能実習制度は人材育成を通した国際貢献が目的の制度。
技能実習制度には問題点も多く、特に受け入れ企業側の賃金未払いやハラスメント、それに起因する外国人実習生の失踪などがありました。
◆育成就労制度
外国人労働者としての権利の保護、管理団体などの関係機関の要件を適切化、育成就労制度後のキャリアアップの道筋を明確にする制度。
外国人に就労先として選ばれるような制度設計を目指しています。
2026年度秋からは、施行に先立ち「育成就労実施計画」の認定申請の受付が開始される予定です。
技能実習生受入企業様は、技能実習が廃止される前に技能実習生を特定技能へ切り替えるタイミングや、新制度での受け入れ準備を早めに進める必要がございます。
◆特定技能との関係
技能実習制度は技術移転による国際貢献を目的としていたため、実習修了後は原則帰国がルールでした。
これに対し、育成就労制度は「特定技能1号」水準の人材育成を目的としています。
そのため、3年間の育成就労修了後は、特定技能1号へ移行して継続することが前提の仕組みとなっています。
また、これまで技能実習と特定技能で異なっていた対象職種についても、原則として「特定技能」の区分に統合・整理されるため、キャリアパスがより簡潔に統一されました。
◆育成就労から特定技能への移行方法
育成就労から特定技能1号への移行には、客観的な試験による能力証明が必須となります。
最新の運用指針に基づく主な要件は以下の通りです。
育成就労から特定技能1号への移行要件
・技能水準:技能検定3級相当、または特定技能1号評価試験(実技)への合格
・日本語能力:日本語能力A2相当(日本語能力試験N4等)以上の合格
・受験の義務化:受け入れ機関は外国人がこれらの試験を受験できるよう必要な支援を行わなう
◆ポイント
1.転籍ルールの変更(本人意向の転籍)
同一企業で1~2年(分野ごとの設定)勤続し、技能や日本語能力(N5合格等)の一定条件を満たせば、本人の意思による同分野内での転籍(転職)が可能になります。
そのため、受入企業様側には「選ばれる環境(良好な職場環境・待遇・教育)」を整えることが一層求められます。
2.特定技能1号・2号へのスムーズな移行
育成就労の3年間を通じ、無試験またはスムーズな試験合格によって「特定技能1号」へ移行し、さらに長期的な就労(特定技能2号=家族帯同や永住許可の道)へとつながる明確なキャリアパスが設計されています。
受入可能職種・分野

育成就労制度では、原則として「特定技能制度」の対象分野と一致・接続する分野に限定して受け入れが行われます。
主な対象分野例(特定技能対象分野と連動)
介護分野
ビルクリーニング分野
建設分野
造船・舶用工業分野
自動車整備分野
宿泊分野
農業分野
漁業分野
外食業分野
林業分野
木材産業分野
工業製品製造業分野
鉄道分野
飲食料品製造業分野
リネンサプライ分野
物流倉庫分野
資源循分野
事業場所・産業分類など分野別に要件があるため、育成就労外国人の受け入れを検討される企業様は事前にお問い合わせ下さい。
受入可能職種・分野に関するお問い合わせは → こちら
受け入れ可能人数
| 常勤職員人数 | 一般(基本人数枠) | 優良A(※1) | 優良B(※2) |
|---|---|---|---|
| 301人以上 | 常勤職員数の15% | 常勤職員数の30% | 常勤職員数の45% |
| 201人~300人 | 45人 | 90人 | 135人 |
101人~200人 |
30人 |
60人 |
90人 |
51人~100人 |
18人 |
36人 |
54人 |
41人~50人 |
15人 |
30人 |
45人 |
31人~40人 |
12人 |
24人 |
36人 |
9人~30人 |
9人 |
18人 |
27人 |
8人 |
9人 |
18人 |
24人 |
7人 |
9人 |
18人 |
21人 |
6人 |
9人 |
18人 |
19人 |
5人 |
9人 |
15人 |
16人 |
4人 |
9人 |
12人 |
13人 |
3人 |
9人 |
10人 |
11人 |
2人 |
6人 |
7人 |
8人 |
1人 |
3人 |
4人 |
5人 |
※1(優良A)優良な育成就労実施者
※2(優良B)優良な監理支援機関の監理支援を受け、かつ指定区域(地方※)に住所がある優良な育成就労実施者
育成就労制度(監理型育成就労)でも、受入れ人数は常勤職員数を基準に設定されます。
一般の育成就労実施者は基本人数枠まで、優良な育成就労実施者(優良A)は基本人数枠の2倍まで、優良な監理支援機関の監理支援を受け、指定区域(地方)に所在する場合(優良B)は基本人数枠の3倍まで拡大されます。
なお、技能実習制度のような「1号・2号・3号」といった在留資格ごとの人数枠は設けられていません。
また、育成就労制度では、分野ごとの受入れ見込数を設定し、これを受入れの上限数として運用されます。
※指定区域(地方)とは?
育成就労制度では、人材確保が特に必要な地域を「指定区域(地方)」として定めています。
優良な育成就労実施者が、優良な監理支援機関の監理支援を受け、指定区域に所在する場合は、受入れ人数枠を基本人数枠の3倍まで拡大できます。
◆指定区域(地方)
東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県の8都府県以外の道県は、すべて指定区域(地方)となります。
ただし、8都府県においても、過疎地域など一部地域は指定区域となります。
◆8都府県のうち、指定区域(地方)となる地域
| 埼玉県 | 秩父市、ときがわ町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町 |
|---|---|
| 千葉県 | 旭市、勝浦市、鴨川市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、東庄町、九十九里町、長南町、大多喜町、鋸南町 |
| 東京都 | 檜原村、奥多摩町、大島町、新島村、三宅村、八丈町、青ヶ島村 |
| 神奈川県 | 真鶴町 |
| 愛知県 | 新城市、設楽町、東栄町、豊根村 |
| 京都府 | 福知山市、綾部市、宮津市、京丹後市、南丹市、木津川市、笠置町、和束町、南山城村、京丹波町、伊根町、与謝野町 |
| 大阪府 | 豊能町、能勢町、岬町、千早赤阪村 |
| 兵庫県 | 洲本市、豊岡市、丹波篠山市、養父市、丹波市、南あわじ市、朝来市、淡路市、宍粟市、たつの市、多可町、市川町、神河町、佐用町、香美町、新温泉町 |
育成就労制度に関するお問い合わせは → こちら

